アルダクトン(ALDACTONE) 100mg 30錠

アルダクトン(ALDACTONE)の概要

アルダクトンは、腎臓に働きかけて尿量を増やことで、体内に蓄積された過剰な水分を減少させ、体のむくみや血圧を下げる作用のある利尿剤です。利尿剤の多くは、体内から水分と一緒にカリウムも排泄されてしまうので、カリウムを補充するサプリメントを同時に服用する等推奨されています。

しかし、アルダクトンはカリウムを体内に残したまま利尿が可能なので、安全性が高く、副作用のリスクが比較的低いので、利尿剤が初めての方も安心して服用しやすい薬です。

元々は、高血圧の治療薬として使用されていたのですが、むくみがとれる事が分かるようになり、多くの医師が処方するようになりました。

また、むくみをとるため、ダイエット効果や美容効果も期待が出来、女性ホルモンの作用によるニキビや多毛症の抑制等の作用もあります。手足の浮腫みに対してアルダクトンを服用することで、約1時間～2時間程度で利尿作用が促進され、むくみを素早く改善していきます。

1993年に、インドで設立されたRPGライフ(RPG Life)社によって、製造・販売されています。RPGライフ社は、医薬品原料や処方薬、農業用化学薬品等を主に製造・販売しています。臓器移植の拒絶反応を抑えるシクロスポリンという医薬品を、インドで唯一製造している製薬会社として知られています。

アルダクトンの効果・効能

アルダクトンの有効成分はスピロノラクトンであり、K(カリウム)保持性利尿剤と言われています。利尿作用を阻害する原因の1つにナトリウムが関わってきます。腎臓でろ過された原尿には、アミノ酸や糖等、体に必須な栄養が含まれており、尿で排泄されるまでに、その必須な栄養素は血液中へ再吸収されます。その作用と同じように水分も再吸収されます。水分が再吸収される作用はナトリウムと共に吸収されます。

原尿は尿管を通って膀胱まで移動しますが、尿管を細かく分けると、近位端尿細管、ヘンレループ、遠位尿細管、集合管の4つに分類されます。その中で、遠位尿細管にはナトリウムを再吸収に関わるNa(ナトリウム)-K(カリウム)交感系という輸送体の一つである酵素が存在します。

このNa-K交感系はナトリウムを再吸収すると同時に水分も再吸収し、その代わりカリウムを排泄する作用がある輸送体です。Na-K交感系はアルドステロンというホルモンにより作用されます。

スピロノラクトンは、このアルドステロンの作用を阻害することで、輸送体であるNa-K交感系の作用を抑えます。その結果、ナトリウムが体内に再吸収されなくなり、同時に再吸収されるはずの水分も再吸収されなくなるため、利尿作用の効果を発揮します。また、この時にナトリウムと水の代わりに排泄されるはずのカリウムは排泄されなくなりますので、カリウムは保持されるのです。

アルダクトンの使用方法・注意事項

アルダクトンは通常、1日トータル50mg～100mgを1日2回～4回、 1回25mg～50mgに分けて、水またはぬるま湯と服用します。食事やアルコールの影響は特に受けませんが、過度なアルコール摂取は控えて下さい。夕食後等に服用すると、夜間排尿に繋がる可能性が高くなるため、注意が必要です。また、服用感覚は3時間空けて下さい。

服用する時間帯は決まっていませんが、日々の排尿パターンが分かった方が生活しやすくなりますので、毎日同じ時間に服用することをおすすめします。また、飲み忘れに気付いた時は、すぐに服用して下さい。ただし、次回の服用分との時間が短い場合には、1回分とばして次回分から服用して下さい。絶対に2回分を1度に飲まないでください。

副作用としては、脱水、多尿、頻尿、性欲減退、多毛、月経不順、発疹、じんましん、食欲不振、悪心、嘔吐等があります。すべての副作用を記載したわけではありません。また、腎障害、脳動脈硬化症をお持ちの方は使用禁忌です。その他にも、使用禁忌や併用禁忌がありますので、使用前には必ず医師や薬剤師に相談して下さい。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。