アマリール(AMARYL) 1mg 30錠

アマリール(AMARYL)の概要

アマリールは、主に２型糖尿病に用いられる糖尿病の治療薬です。血糖を下げる唯一のホルモンが、膵臓から分泌されるインスリンです。アマリールは、膵臓に作用することでインスリン分泌を促進させます。

２型糖尿病は、膵臓からのインスリン分泌機能がなくなった１型糖尿病と違い、インスリン分泌機能が弱っているのという事ですので、アマリールを膵臓に作用させることでインスリン分泌を促進させることが可能となります。

アマリールと同様の薬は歴史が古く、コストパフォーマンスも非常によく、糖尿病治療薬の基本とも言える薬です。その中でもアマリールは第３世代の糖尿病薬であり、他の第１世代薬、第２世代薬と比べてインスリン分泌促進作用はそこまで強くないにもかかわらず、血糖を下げる効果は高いため、インスリンの感受性増大の効果も併せ持つ可能性が示唆されています。

フランスのパリに拠点を置き、世界100カ国以上で事業を展開しているグローバルな大手製薬会社である、サノフィ・アベンティス(Sanofi-aventis)社が製造・販売しています。

サノフィ・アベンティス社は循環器領域、血栓症、中枢神経疾患、癌、代謝性疾患、内科系疾患、ワクチン、の7つの領域を主に開発、提供に取り組んでおり、世界シェア5%を超えるほどの製薬会社です。日本法人では、東京都新宿区西新宿に本社があります。

アマリールの効果・効能

アマリールの有効成分はグリメピリドであり、スルホニル尿素薬(SU)と言われています。元々は抗生物質として開発されましたが、臨床実験の際に低血糖の症状がみられたことから、糖尿病治療薬として開発が進んだ経緯があります。

インスリンは膵臓のβ細胞（ランゲルハンス島）から分泌されます。このβ細胞にはSU受容体が存在します。このSU受容体にグリメピリドが作用することでβ細胞が刺激され、インスリンが分泌されます。結果として、血糖値が下がります。このような薬をスルホニル尿素薬(SU)と言います。

スルホニル尿素薬の半減期は様々ですが、その作用時間は12時間～24時間と比較的に長いです。そのため、常にインスリン分泌が促進されている状態となります。それにより、全体の血糖値を下げることが出来ます。

しかし、常にインスリン分泌が行われているため、低血糖が起こりやすいという欠点もあります。低血糖に陥ると、手足の振戦から始まり、最悪の場合は昏睡状態にまでなることがありますので、低血糖に注意が必要です。

アマリールの使用方法・注意事項

通常アマリールは成人では、1日1回～2回、朝または朝夕、１日0.5mg～1mgから開始します。食前または食後に水やぬるま湯で服用します。低血糖を防ぐために必ず食事は取って下さい。通常の維持量は1日1mg～4mgですが、症状に応じて適宜増減できます。1日の最高服用量は6mgまでです。また、1回分とばして次回分から服用して下さい。絶対に2回分を1度に飲まないでください。

副作用としては、低血糖、嘔気、下痢、めまい、胃の不快感等があります。希に重大な副作用として、重篤な低血糖、溶血性貧血、無顆粒球症、肝機能障害等があります。すべての副作用を記載したわけではありません。重篤な肝機能障害や腎機能障害、胃腸障害がある方等は使用禁忌です。併用禁忌はないといわれていますが、その他にも使用注意や使用禁忌の場合がありますので、使用前には必ず医師や薬剤師に相談して下さい。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。