ネビシップ(Nebicip) 2.5mg 100錠

ネビシップ(Nebicip)の概要

ネビシップは、血管を拡張させる効果を持ち、血圧の正常化をサポートする高血圧治療薬です。

服用することで過剰に動いている心臓を休ませ、血圧を下げることができます。非選択的βブロッカーであり、特に高血圧治療において効果を発揮します。

心血管疾患は世界中で深刻な問題となっています。その中でも高血圧は、重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、早期かつ効果的な治療が求められます。

シプラ（Cipla）社は、インド最大規模の医薬品メーカーとなります。主力となる医薬品は、HIV（エイズ）関連の医薬品で、HIVワクチンに関しては発展途上国も含んだ、世界40％以上のシェアを占める実績あるグローバル企業です。また、ジェネリックの製造にも力を入れ、AGA治療薬の「フィンペシア」、クラミジア感染の抗生物質「アジー」は日本でも有名です。

ネビシップの効果・効能

ネビシップの有効成分は、ネビボロールです。ネビボロールの作用により、血管が拡張され、血圧が降下します。よって、心負荷を減少させ、全身に血を巡らせる心臓のポンプ機能を効率化することで作用します。

また、一酸化窒素の放出を促進することで、血管内皮機能を改善し、血管の柔軟性を高めます。これにより、心臓への負担を軽減し、心血管系の合併症のリスクを低減する効果が期待できます。

ネビシップは、以下のような心血管疾患に対して効果的な治療薬として使用されますが、有効成分ネビボロールは日本では未承認のお薬のため、日本人向けに承認された効能・効果はありません。

■高血圧: ネビシップは、血圧を降下させることで高血圧を管理し、合併症のリスクを軽減します。

■心不全: 心不全患者においても、ネビシップは心臓の負担を減らす効果を発揮し、症状の改善に寄与します。

■心筋梗塞予防: 心筋梗塞のリスクを抑えるために、ネビシップは効果的な治療薬として利用されます。

■不整脈: ネビシップは、心拍数を調節することで不整脈の管理に役立ちます。

ネビシップの使用方法・注意事項

ネビシップの使用方法と服用量は以下の通りです。

【高血圧症の場合】
1日に1回、1錠を服用します。腎不全の患者には、推奨される服用量は1日に1回、0.5錠です。患者の状態をよく観察し、最大で1錠まで増量できます。

【慢性心不全の場合】
通常、成人にはネビボロールとして1日に1回、0.25錠から服用を開始します。1日に1回、0.25錠の用量で1～2週間以上服用し、副作用もなく症状がまだ改善していない場合は、1日に1回、0.5錠に増量することができます。その後も副作用がなく症状が改善していない場合には、少しずつ服用する量を増やしながら様子を見ます。逆に、副作用が現れた場合は服用する量を減らします。通常、維持量としては1日に1回、1～2錠を服用します。ただし、年齢や症状に応じて開始用量をさらに低く設定したり、増量の幅を小さくすることもあります。また、1日に1回2錠を超える服用量にはしないでください。

副作用として以下の症状が報告されています。

• 吐き気
• 頭痛
• 便秘
• 腹部不快感
• 頻尿
• 下痢
• めまい
• 四肢の冷え
• 徐脈
• 浮腫
• けん怠感
• 心不全
• 呼吸困難
• 低血圧

以下の方は使用禁忌となっていますので注意が必要です。

• 高度の徐脈、房室ブロック（Ⅱ、Ⅲ度）、洞房ブロック、洞不全症候群の方
• 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスの方
• 心原性ショックの方
• 肺高血圧による右心不全の方
• 強心薬又は血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不全の方
• 非代償性の心不全の方
• 重度の末梢循環障害の方
• 未治療の褐色細胞腫の方
• 妊婦又は妊娠している可能性のある方
• 本剤の成分に過敏症の既往歴のある方

長期間使用する際には、定期的な心機能検査（脈拍、血圧、心電図、Ｘ線など）が必要です。また、授乳中の場合は授乳を中止してください。他の医師を受診したり、薬局で他の薬を購入する場合は、必ず医師または薬剤師にこの薬の使用状況を伝えてください。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。