ヴォミストップ(VOMISTOP) 10mg 100錠　※ナウゼリンのジェネリック

【ヴォミストップの概要】

ヴォミストップは、シプラ社が製造・販売する吐き気や嘔吐、食欲不振の改善に用いる医薬品です。吐き気の原因として代表的なものは4つに分けて考える事ができます。まず第一に脳からの刺激で起こる吐き気です。精神的な負荷で嘔気、嘔吐を来します。また、頭痛や頭をケガする事で脳圧に異常が生じると起こります。第二に、化学物質による刺激です。基本的に脳は血液脳関門という構造で血液中の化学物質等が自由に出入りできないのですが、特定の物質であれば通過して嘔吐中枢を刺激してしまう事があります。 第三に耳の刺激によるものです。耳の奥には平衡感覚器があり、刺激を受けると吐き気が起こります。車酔い等がこれに当たります。第四に胃や腸等消化管からの刺激で起こるものがあります。食べ過ぎ、二日酔い等の吐き気の原因となるものです。ヴォミストップはこれら様々なタイプの吐き気に効果があります。吐き気は、嘔吐中枢が活性化して引き起こされます。 嘔吐中枢を活性化させる物質としてドパミン、セロトニン、ヒスタミンがあり、吐き気止めの薬はこれらの物質を邪魔することによって効果を発揮します。この中で、ヴォミストップはドパミンの作用を阻害する薬になります。ドパミンが嘔吐中枢に作用しないようにする事で吐き気を軽減しています。ドパミンを阻害するという効果から抗精神病薬と同じ作用を持っており、一般的なドラッグストア等には置いていない種類の吐き気止め薬になります。

【ヴォミストップの効果・特徴】

ヴォミストップはドンペリドンを有効成分としています。吐き気や嘔吐は、ドーパミンD2受容体が活性化すると引き起こされます。ドーパミンD2受容体は延髄のCTZ（化学受容器引き金帯）や上部消化管に存在しています。ドンペリドンは血液脳幹門を通過しにくくなっており、延髄へはほとんど移行しないため、主に上部消化管のD2受容体に作用します。その事により、同作用機序を持つ他の医薬品と比べると手のふるえ、生理不順、乳汁分泌等の副作用が少なくなっています。

【ヴォミストップの服用方法・注意事項】

ヴォミストップの服用方法は、通常、1回10mgを1日3回食前に服用します。1日の最高用量は1.0mg/kgを限度として下さい。副作用は少ないほうですが、腹痛や下痢、めまい感や眠気が現れる事があると報告されています。稀にホルモンの乱れによる生理不順などもあります。安定剤や抗うつ薬と一緒に服用すると、ふるえ、こわばり、つっぱり感等の錐体外路症状の副作用が強まるおそれがある為、医療機関に相談してからの服用をオススメします。