シベリウム(Sibelium) 5mg 150錠

シベリウム(Sibelium)の概要

シベリウムは、ベルギーのJANSSEN-CILAG社が製造・販売する偏頭痛用の鎮静薬です。

偏頭痛は、脳内の血管の収縮と拡張の急激な差によって引き起こされます。脳内細胞に入り込んだカルシウムイオンの作用で血管を収縮させ、この収縮が強くなると血管が拡張した際に片頭痛を引き起こします。

有効成分であるフルナリジンは、カルシウムイオンの流入を阻害することにより、血管の収縮を抑えて偏頭痛を緩和させる効果が期待できます。フルナリジンは副作用などの関係から、日本の処方薬においては現在使われていません。

国内では、フルナリジンと同様の成分・効果を持つ塩酸ロメリジンを配合したファイザー社のミグリス錠を処方しています。

シベリウムの効果・効能

シベリウムの有効成分は、フルナリジン5mgです。血管を収縮させる原因となるカルシウムイオンが脳の細胞に流れ込むのを阻害する作用を持ちます。そのため、血管の収縮と拡張の差がなくなり、偏頭痛の症状を抑える効果が期待できます。

症状として、血管拡張作用による偏頭痛を起こしている方（出血を伴う偏頭痛以外の方）、偏頭痛を予防したい方、めまいを予防したい方に効果があります。

即効性はなく、継続して服用することで偏頭痛を予防することができます。一般的に、服用を始めてから薬の効果を実感するまでに6週間〜8週間ほどかかります。偏頭痛の原因はさまざまありますので、継続的に服用しても効果が実感できない場合は、他の原因も考えられますので精密検査など医師の診断が必要です。

シベリウムの使用方法・注意事項

シベリウムは成人の場合、1日1回1錠10mgを就寝前に服用します。食事をしたかどうかに関わらず、服用することができます。もし飲み忘れた場合は、まとめて2回分を服用せず1回分のみ服用してください。

主な副作用として、眠気や不眠などの睡眠障害があります。本剤の服用による鼻炎の発症のほか、下記のような身体にあらわれる副作用が報告されています。

• 体重増加
• 筋肉痛
• 倦怠感
• 便秘
• 吐き気
• 悪心

まれな副作用では抑うつ症状やめまい、頭が重く感じることがあります。心肺機能への影響としては血圧低下、排尿困難や頻尿などがあり、身体的な反応としては発熱や発汗、ほてり、むくみ、胸の痛み、背中のつっぱり感などがあります。

また、重篤な肝機能障害がある方、心電図検査でQT延長症候群やその疑いのある方、高齢者の方は効果や副作用を強めるおそれがありますので、服用する場合には注意が必要です。その他にも、本剤の成分に過敏症やアレルギーを持っている方や妊娠中またはその可能性がある方は服用できません。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。