アボダート(AVODART) 0.5mg 30カプセル

アボダートの概要

アボダートは、ザガーロと同じくデュタステリドを主な成分とするAGA（男性型脱毛症）や前立腺肥大症の治療薬で、英国に本社を置くグラクソ・スミスクラインで製造・販売されています。

AGAに効果を発揮する薬の中において、効果範囲が広くより強い効果が期待できる薬です。また、前立腺肥大症を悪化させるホルモンの抑制により前立腺を小さくする効果もあります。

アボダートの効果・効能

AGAの原因の多くが、男性ホルモンであるテストステロンと前頭部や頭頂部に存在する酵素である5αリダクターゼによるものです。この酵素は、テストステロンをジヒトロテストロンに変化させる作用を持ち、このホルモンが毛髪の成長サイクルに大きな影響を与え、毛髪が十分に成長できなくなります。

アボダートは、酵素を阻害する事で毛髪の成長に影響を与えるホルモンの生成を抑制し、毛髪を太く長く成長させる事ができます。ジヒトロテストロンはAGAと同じく、前立腺肥大症の原因になります。

同効果でホルモンが減少する事によって肥大した状態から7割近くの前立腺縮小が認められます。前立腺が肥大した状態の場合、尿道を圧迫してしまい、尿の勢いが無くなったり、残尿感や頻尿といった症状が発現するため、本剤で前立腺を縮小させればこれら症状を改善することもできます。

アボダートの特徴

5αリダクターゼは、Ⅰ型とⅡ型に分類されます。フィナステリドなど他のAGA治療薬は、Ⅱ型5αリダクターゼには効果が認められるものの、Ⅰ型への強い効果が認められていないものが多いです。Ⅰ型の酵素は皮脂腺に多く、Ⅱ型の酵素は毛乳頭に多いため、Ⅱ型へのアプローチだけで抜け毛や毛髪の成長効果を得られる可能性もありますが、アボダートの場合、その両方に対して効果している分、より効果が期待できます。

アボダートは、前立腺肥大症治療に使用される抗男性ホルモン薬の一種にはなりますが、その作用機序は他のホルモン治療薬とは異なるため、治療方法の幅や副作用の観点などにおいても注目されている医薬品です。

アボダートの服用方法・注意事項

アボダートは、1日1回の服用になります。但し、なるべく決まった時間に服用し体内に薬が残る時間を均一化して下さい。薬の効き目が得られるのは、早い方でも2〜3ヶ月かかります。一般的には6ヶ月を目安に効果が実感できると言われています。効果が実感できないからといって、途中での服用中止を行わないよう注意して下さい。

効果は、AGAに限定的なため女性の薄毛などには効果を発揮する事はできません。また、妊婦に投与すると、妊娠しているのが男児であった場合、生殖器官の発育に悪影響を及ぼす可能性があります。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。