ヴァルツ（VALZ）40mg 100錠

ヴァルツ（VALZ）の概要

ヴァルツは、気分の落ち込みや無気力感などの精神状態におちいることで知られる、うつ病の治療に用いられる、抗うつ剤と言われる薬です。うつ病は、心の症状だけと思われている方も多いですが、実は身体にも症状がでます。

症状としては、下記のようなものがあります。

• 気分の落ち込み
• 何にも興味がわかずに無気力になる
• 消えたい・死にたいなどと思う
• 自分は無価値な人間だと思う
• 決断ができない

• 食指低下
• 食欲増加
• 疲労感
• 手や足の震え
• 過呼吸
• 胃痛
• 頭痛

ヴァルツの有効成分は、2011年にアメリカで開発され、販売されており、アメリカ食品医薬局(FDA)認可されています。 FDAとは、「Food Drug Administration(食品医薬品局)」という、食品や薬品の安全や衛生を確保などする機関であり、日本で言えば厚生労働省のような役割を担っています。ですので、安全性の保障もされているというわけです。

ヴァルツは、1959年に設立された、世界的に有名なインドの老舗大手製薬会社である、トレントファーマ (Torrent Pharmaceuticals)社によって、製造・販売されています。トレントファーマ社は、アメリカやヨーロッパ、ロシアなど、世界各国に輸出をしており、抗感染症薬や循環器系の薬、ジェネリック医薬品の製造に力を入れており、日本国内では生活習慣病や感染症の予防に多大に貢献しています。

ヴァルツの効果・効能

ヴァルツの有効成分はビラゾドンであり、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)と5-HT1A受容体のという2つの効果を活性化させる効果を発揮します。

セロトニンというホルモンは、精神の安定や安心感、平常心をもたらす効果があります。セロトニンは、シナプス小胞という神経細胞に蓄えられており、シナプス小胞から放出されます。

放出されたセロトニンは、セロトニンとランズポーターという膜タンパク質の働きによって、シナプス小胞に再度取り込まれてしまいます。そうなると、セロトニンの量が少なくなり、セロトニンの効果が発揮されず、精神の安定などが感じにくくなります。

ビラゾドンは、このセロトニントランスポーターの働きを阻害し、再吸収されるのを防ぎ、セロトニンの量を減らすことなくセロトニンが脳内で感じやすくする、選択的セロトニン再取り込み阻害の作用があるため、精神の安定が得られる効果を発揮します。

また、5-HT1A受容体は中枢神経に分布しており、この受容体に作用する物質は、不安抑制、抑うつ効果、食欲促進、睡眠促進などの効果をもたらすと言われています。また、体温調整にも関わっています。

ビラゾドンは5-HT1A受容体に作用するため、選択的セロトニン再取り込み阻害薬の効果と合わせて、5-HT1A受容体に作用効果も期待ができる成分というわけです。

ヴァルツの使用方法・注意事項

ヴァルツは、処方ラベルの指示通りに、水かぬるま湯で服用して下さい。食物と一緒に服薬すると、最も効果的と言われていますので、食事の際に服薬をお勧めします。

服用する時間帯は決まっていませんが、毎日同じ時間に服用することをおすすめします。また、飲み忘れに気付いた時は、すぐに服用して下さい。ただし、次回の服用分との時間が短い場合には、1回分とばして次回分から服用して下さい。絶対に2回分を1度に飲まないでください。

症状改善は個人差があり、数週間から数ヵ月かかる場合があります。症状が改善しない場合や悪化した場合は、医師に相談して下さい。

抗うつ薬を急に止めると離脱症状という様々な害が起こる症状を起こす可能性がありますので、止める際も医師の指示を仰いでください。

副作用としては、めまい、口腔乾燥、食欲増進、胸焼け、関節痛、頭痛、吐き気、幻覚などの症状が報告されています。すべての副作用を記載したわけではありません。眠気を感じさせる副作用の可能性もあるため、服薬後に車などの運転はおやめください。　

妊娠している方は使用禁忌です。その他にも使用禁忌や併用禁忌がありますので、使用前には必ず医師や薬剤師に相談して下さい。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。