ストリビルド(Stribild) 30錠

ストリビルド(Stribild)の概要

ストリビルドは、Giliead（ギリアド社）が製造、販売しているタブレット状の抗ウイルス剤です。HIV（ヒト免疫不全ウイルス）の増殖をおさえる働きがあるため、HIV感染症の治療に用いられます。他の抗HIV薬と一緒に服用ウイルスできず、単剤で使用します。

短期間の服用で完全に治す目的ではなく、服用を続けることでHIVの活動を抑制するものです。また、抗菌薬を長期間服用することで免疫機能が低下している人に心配な、日和見感染症にもかかりづらいことが報告されています。

エイズは、エイズウイルスの感染により起こる病気です。ウイルスを完全に死滅させることは困難とされていますが、抗ウイルス剤を服用することでウイルスが減少するとともに免疫力が回復し、エイズの進行を遅らせることができます。

製造しているGiliead（ギリアド社）は、カリフォルニア州に本社を置き、世界35カ国以上で事業を行っている製薬会社です。日本では「ギリアドサイエンシズ」としてHIV、ウイルス性肝炎、がんなどの医薬品に関する開発しています。

ストリビルドの効果・効能

ストリビルドの有効性分は下記になります。

• エルビテグラビル
• コビシスタット
• エムトリシタビン
• テノホビル

効果を上げるためにこの4つの成分が配合されており、この多剤併用療法によってエイズの予後は改善し、より長生きできるようになりました。

主要薬となるエルビテグラビルはインテグラーゼ阻害薬です。インテグラーゼはエイズウイルスの遺伝子が人のDNAに組み込まれる際に必要な酵素で、これを阻害することでウイルスの複製を阻止し、新たな細胞への感染をくい止める働きがあります。コビスタットはエルビテグラビルの血中濃度を維持する働きがあります。

エムトリシタビン、テノホビルは基礎薬となります。「逆転写酵素」と呼ばれるエイズウイルスの遺伝子をＤＮＡに逆転写する働きを阻害することにより、ウイルスの増殖を抑制します。

これら4つの有効成分による強力な抗ウイルス作用により、エイズウイルスを検出限界レベルまで減少させることが可能です。

ストリビルドの使用方法・注意事項

通常成人には1日1回1錠を食事中、または食事直後に経口投与します。副作用として比較的多いのは、吐き気や嘔吐、下痢や腹痛などの胃腸症状です。また、頭痛やめまい、不眠、異常な夢など精神・神経系の副作用も報告されています。

重い副作用として、腎不全などの腎機能障害を起こすことがあります。特に、もともと腎臓病のある人や既往のある人は、定期的に検査を行なってください。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。