シベリウム(Sibelium) 10mg 150錠

シベリウム(Sibelium)の概要

シベリウムはJANSSEN-CILAG（ヤンセンシラグ）社が製造・販売している片頭痛に対する鎮痛薬です。

片頭痛は頭の血管が急激に拡張することで、脈を打つような拍動性の痛みが生じます。ズキズキドクドクといった痛みがこめかみから目のあたりに発作的に起こり、ひどい時には吐き気や嘔吐が起こるのが特徴です。女性ホルモンと深く関係するため、女性に多いといわれています。

シベリウムは片頭痛の原因である脳内の血管の収縮と、拡張の差を少なくすることで症状を解消、緩和します。日本国内では現在処方されていませんが、欧米では片頭痛を改善する医薬品として広く処方されています。

鎮痛剤の多くは症状が出てから服用することが多く、予防を目的としていません。それに対してシベリウムは症状があるなしにかかわらず、予防目的で毎日継続して服用できるのが特徴です。即効性には期待できませんが、慢性的な辛い痛みの改善に期待できます。

製造会社のJANSSEN-CILAG（ヤンセンシラグ）は、1953年にベルギーに設立された製薬会社で、世界でもよく知られている「ジョンソン・エンド・ジョンソン」で医薬品を主に扱っているグループになります。世界約150カ国展開しており、主に循環器疾患、免疫疾患、感染症・ワクチン、がんなどの医薬品を製造・販売しています。

シベリウムの効果・効能

シベリウムの有効成分は、フルナリジンで、カルシウム拮抗薬に分類されます。

血管の収縮は脳内の細胞に流入するカルシウムイオンの作用で起こります。カルシウムイオンがカルシウムチャネルへ流入すると脳内血管の収縮が始まり、カルシウムチャネルの通り道を塞ぐとカルシウムイオンが入らなくなり、血管の収縮が抑制されます。

有効成分のフルナリジンは、このカルシウムイオンの過度な流入を阻害する働きがあり、血管の幅を広げたままの状態にすることで、片頭痛による血管収縮と拡張の差を少なくし症状の軽減をもたらします。また、片頭痛以外にも、めまいや肩こり等の症状の緩和や改善にも役立ちます。

シベリウムの使用方法・注意事項

シベリウムは成人の場合、1日1回就寝前に1錠を水またはぬるま湯で服用してください。食事の有無にかかわらず服用できます。飲み忘れた場合には、忘れた分をまとめて服用せずに1回分服用してください。

主な副作用としては、眠気や不眠などの睡眠に関するものがあります。

【その他に見られる副作用】

• 鼻炎
• 体重増加
• 筋肉痛
• 疲労
• 便秘
• 悪心や吐き気

【稀に見られる副作用】

• 抑うつ症状
• 血圧低下
• 排尿困難
• 発汗
• 発熱
• むくみ

高齢者の方は少量から服用を開始してください。肺機能障害を患っている方、不整脈があると診断されている方、うつ病を患ったことがある方は服用に注意が必要です。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。