ラパカン(Rapacan) 1mg 10錠

ラパカン(Rapacan)の概要

ラパカンはインドのBiocon（バイオコン）社から製造・販売されている医薬品です。主に移植患者の臓器拒絶反応の予防に使用されます。

拒絶反応は人間の免疫機能により起こります。通常人のからだは自分自身以外のものが体内に侵入してくると、これを異物として認識し排除しようとする働きが起こります。移植された臓器は異物と認識され、排除しようと攻撃を受けてしまいます。移植を受けた後は、拒絶反応を抑えるために薬の服用を続ける必要があります。

ラパカンは免疫システムの活動を低下させ、そのような拒絶反応を防ぎます。体の免疫反応を調節し体が新しい器官を受け入れるようにするのです。

Biocon（バイオコン）社はインドの製薬会社で、設立から40年以上の歴史があります。ジェネリック医薬品にも力を入れている大手企業です。

ラパカンの効果・効能

ラパカンの有効成分はシロリムス(Sirolimus)です。はじめは抗真菌薬として研究され、次第に免疫抑制薬としても研究されるようになりました。シロリムスは主に免疫抑制剤として腎移植後に広く用いられています。mTORの活性を抑えることによって異常な細胞増殖を抑える働きがあり、その結果、臓器拒絶反応を防ぐのに役立ちます。

FKBP－12と複合体を形成し、細胞の成長・増殖・生存および血管新生などにかかわる細胞内情報伝達分子である蛋白質に結合し、細胞増殖シグナルを阻害します。細胞周期を停止させることで免疫抑制作用や腫瘍細胞の増殖を抑制すると考えられています。

海外では移植後の免疫抑制剤として使用されていましたが、日本では難治性血管腫・リンパ管腫疾患の症状を改善し、腫瘍を縮小させる効果があることが国内外の研究で明らかとなっています。

ラパカンの使用方法・注意事項

ラパカンは1回1カプセルを服用してください。食事の有無にかかわらず摂取できますが、毎日同じ時間に摂取するようにしてください。

副作用として、以下の症状が報告されています。

• 浮腫
• 血中脂質濃度の上昇
• 高血圧
• クレアチニン値の上昇
• 腹痛
• 下痢
• 頭痛
• 発熱
• 尿路感染症
• 貧血
• 吐き気
• 関節痛
• 血小板減少症

その他の免疫抑制薬や感染症の治療に使用される医薬品、心臓病、や腸疾患を治療するための医薬品を服用中の方は注意してください。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。