ジャディアンスメット（JARDIANCE MET）12.5mg+500mg 60錠

ジャディアンスメット（JARDIANCE MET）の概要

ジャディアンスメットは、2つの強力な糖尿病治療薬ジャディアンス錠とメトグルコ錠を組み合わせた2型糖尿病の治療薬です。ドイツに本拠を置くBoehringer Ingelheim（ベーリンガーインゲルハイム）社が製造・販売しています。

糖尿病には、体内でインスリンを生成する機能がない1型糖尿病とインスリンが有効に機能しない2型糖尿病があり、本剤は2型糖尿病に有効なお薬になります。

2型糖尿病は、初期の頃は自覚症状がほとんどありませんが、放置しておくとどんどん症状が悪化し、全身の血管や神経を傷つけ、さまざまな合併症（神経障害、腎臓病、網膜症など）を引き起こします。

ジャディアンスメットは直接インスリンの分泌を促進しないため、インスリンが過剰に分泌されて血糖値が低下する低血糖などの重篤な症状が出るリスクが非常に少なく、比較的安全性が高いのが特徴です。それにもかかわらず血糖値を下げる効果が高いため、多くの糖尿病患者に使用されています。

ジャディアンスメットの効果・効能

ジャディアンスメットの有効成分は、エンパグリフロジン12.5mgとメトホルミン塩酸塩500mgになります。エンパグリフロジンは、尿から糖を排出することにより、血糖値を下げる作用があります。メトホルミン塩酸塩は、消化管における糖の吸収を抑制する働きや、食欲をおさえる作用がある成分となっています。

この2つの成分にはいずれも体重を減少させる作用があることが知られており、そのため、最近では糖尿病の治療だけでなく、ダイエット目的にも応用されています。また、各成分の含有量が少なめに設定されているため、副作用の可能性が低く長期にわたって安全に服用できる点も魅力です。

ジャディアンスメットの使用方法・注意事項

国内ではジャディアンスメットは承認されていないため、日本人向けに承認されている用法・用量は定まっていません。

例として、日本で承認されているエンパグリフロジンとメトホルミン塩酸塩を含むジャディアンス錠とメトグルコ錠の用法・用量は以下の通りですので、服用する際の参考にしてください。

■ジャディアンス錠
通常、成人は1回エンパグリフロジンとして12.5mgを1日1回、朝食前または朝食後に服用します。なお、効果が十分でない場合には1日1回25mgまで増量されることがあります。

■メトグルコ錠
通常、成人は1回メトホルミン塩酸塩として500mgを食事時に2～3回に分けて服用することから始めます。服用量は薬の効果によって増減しますが、一般的に1日750mg～1500mgを1日2～3回に分けて服用します。ただし、1日の最大服用量は成人で2250mg、小児で2000mgを超えないようにしてください。

主な副作用として、脱水症状があります。これは薬の成分であるエンパグリフロジンによるものです。他にも低血糖症や空腹、下痢、食欲不振などが報告されています。

低血糖症状を起こす可能性がありますので、高所での作業や車の運転など危険を伴う作業を行う際は十分注意してください。もし低血糖症状が起きた場合は、十分な量の糖分を摂取するようにしてください。

以前に含有成分の薬を使用してアレルギー症状が出たことがある方、乳酸アシドーシスになったことがある方、腎機能障害または透析患者の方、肝機能障害の方、1型糖尿病の方、妊娠または妊娠している可能性がある方、授乳中の方は使用禁忌・併用禁忌となります。これら以外にも使用禁忌・併用禁忌がありますので、他に服用している薬がある場合は使用前に医師に相談するようにしてください。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。