ハイプレス（HIPRESS）25mg 98錠

ハイプレス（HIPRESS）の概要

ハイプレスは、Cipla Limited（シプラ）社が製造・販売する高血圧や狭心症に用いられる治療薬です。β受容体遮断薬（ベータブロッカー）と呼ばれ、血圧や心拍数を抑制する効果があり、心筋への負担を軽減するために使われます。

β遮断薬は過剰な交感神経の働きを抑えることで、無理に動く心臓の負担を軽減させる作用があり、長期的に服用することで心臓の機能を保護することができるお薬です。加えて、特定のβ受容体だけを遮断する選択的β受容体遮断薬のため、心不全や気管支喘息など他の疾患を誘発するリスクも低いのが特徴です。

慢性的に血圧異常の状態である高血圧症のほか、冠動脈疾患の治療にも効果があるとされています。コレステロールなどによって冠動脈が狭まると、血流量が減少して胸痛、狭心症、心筋梗塞などの心臓疾患が引き起こされる可能性があります。そのため、心臓の働きを安定化させることができるハイプレスのようなお薬が冠動脈疾患においても効果が期待できるといわれています。

ハイプレスの効果・効能

ハイプレスの有効成分はアテノロール25mgで、β受容体遮断薬に分類される薬剤です。心臓の働きを活発にして血圧を上昇させるβ受容体の作用を遮断し、心拍数をおさえることで血圧を下げる効果があります。

β遮断薬にはβ2受容体を遮断する作用以外に、呼吸器疾患などを引き起こすβ1受容体の遮断作用がある薬剤もありますが、アテノロールはβ1受容体を選択的に遮断するため、気管支にほとんど影響がなく高齢者にも適しています。

アテノロールは持続性が高く、毎日1回の服用で長時間の効果が得られます。また、日本の保険の適応外ではありますが、偏頭痛の予防にも使用されることがあります。

ハイプレスの使用方法・注意事項

ハイプレスの服用方法は、通常成人の場合、アテノロールとして50mgを1日1回を経口服用します。年齢や症状に応じて適宜増減できますが、1日あたりの最大用量は1回100mgまでとされています。高齢者の場合、アテノロールとして25mg〜50mgを1日1回の服用から開始します。

万が一、飲み忘れた場合は気づいた時にすぐ1回分を服用し、次回の服用時間が近い場合（8時間以内）はとばしてください。一度に2回分を使用することは避けてください。服用開始直後に、体のだるさやめまいを覚えることがあります。軽度の場合は心配ありませんが、症状がひどい場合は早めに医療機関を受診しましょう。

疾患によっては病状がさらに悪化するおそれがあります。心不全、喘息、レイノー症状がある方は原則として使用禁忌です。また、糖尿病の方では血糖降下薬の副作用である低血糖の症状が出やすくなるため、注意する必要があります。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。