アロマシン(AROMASIN) 25mg 30錠

アロマシン(AROMASIN)の概要

アロマシンは、女性ホルモンであるエストロゲンの生成を抑えることで、乳癌の発生や増殖を抑える、乳癌の治療に用いられる抗悪性腫瘍薬になります。癌の中にはホルモンのバランスに多くの影響を受けるものがあります。乳癌がその代表であり、女性ホルモンであるエストロゲンによって乳癌の増悪や転移が起こりやすくなります。

アロマシンは通常、閉経後乳癌の治療に用いられます。乳がんの原因はエストロゲンだけではありませんが、閉経後の乳癌の約3分の２はエストロゲンよって癌細胞が活性化します。そこで、エストロゲンの生成を抑えることで、乳癌を治療する薬として開発された薬の１つがアロマシンです。

コロナウイルスのワクチン開発でも有名な製薬会社である、ファイザー（Pfizer）社が製造、販売しています。ファイザー社は1849年にアメリカのニューヨークで創業を開始し、現在では世界150ヵ国以上に拠点を置く、世界的にも大手の製薬会社です。ペニシリンの量産に世界で初めて成功した企業としても知られています。

アロマシンの効果・効能

アロマシンの有効成分はエキセメスタンであり、ホルモン療法治療薬の中でも、アロマターゼ阻害薬と言われています。女性は閉経により、エストロゲンの分泌量が激減し、また閉経前と閉経後ではエストロゲンの放出される場所が異なります。閉経前は、主に卵巣からエストロゲンが分泌されますが、閉経後は副腎皮質から分泌される男性ホルモンであるアンドロゲンが、アロマターゼという酵素の作用により、エストロゲンに変換されます。

エキセメスタンは、男性ホルモンであるアンドロゲンを女性ホルモンであるエストロゲンに変換　するアロマターゼの作用を阻害する働きがあります。アロマターゼの働きを阻害することで、アンドロゲンからエストロゲンの変換を防ぎ、体内のエストロゲンの生成を少なくすることで、乳癌細胞が発生、増殖できなくなり、結果、乳癌に対する抗がん作用を発揮します。

他の乳癌治療薬の中で、エストロゲン受容体に作用し、エストロゲンの作用自体を阻害する薬である、抗エストロゲン薬がありますが、その薬の後にアロマシンを使い、閉経後乳癌継続をする療法（スイッチ療法）に使え割れることもあります。

アロマシンの使用方法・注意事項

通常アロマシンは、成人は1日1回、1回25mgを食後に水またはぬるま湯と一緒に服用して下さい。服用する時間帯は決まっていませんが、毎日同じ時間に服用することをおすすめします。また、飲み忘れに気付いた時は、すぐに服用して下さい。ただし、次回の服用分との時間が短い場合には、1回分とばして次回分から服用して下さい。絶対に2回分を1度に飲まないでください。

副作用としては、ほてり、多汗、吐き気、高血圧、疲労等があります。希に重大な副作用として、肝炎、肝機能障害、黄疸等があります。すべての副作用を記載したわけではありません。また、妊娠中の方や授乳中の方は使用禁忌です。その他にも、使用禁忌や併用禁忌がありますので、使用前には必ず医師や薬剤師に相談して下さい。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。