ボベランエマルゲル(VOVERAN EMULGEL) 1% 50g

ボベランエマルゲルの概要

ボベランエマルゲルは、ケムウェル社が製造・販売する塗るタイプの外用消炎鎮痛剤です。肩関節周囲炎、変形性関節症、腱鞘炎などの関節炎の炎症を抑えて、鎮痛効果を発揮することができます。また、筋肉痛や打撲などの外傷後の痛みや腫れも抑えてくれます。肩関節周囲炎は、五十肩とも呼ばれ肩の痛みや、肩が上がらないなどの症状が生じます。 また徐々に、肩の動く範囲が狭くなっていくのが特徴です。

男性よりも女性に多くみられ、40〜60歳代で発症しやすくなっています。一般的に時間とともに回復していきますが、人によっては回復までに３年程かかる場合もあります。肩関節周囲炎では関節包が厚くなり、伸びにくくなります。また、潤滑油の役割をする滑液が減少した状態になります。放置すると徐々に自分で肩を動かせなくなっていきます。症状がみられる早期から、ボベランエマルゲルを使用する事で痛みの軽減や可動域を維持するリハビリ運動を実施できるようになり、回復を早める事が期待できます。

ボベランエマルゲルの効果・特徴

ボベランエマルゲルの主要成分は、ジクロフェナクナトリウムです。痛みのある部位に塗ることで、筋肉痛や関節痛等の痛みを和らげます。ジクロフェナクナトリウムは、炎症を引き起こすプロスタグランジンという物質の合成を抑制する作用を持ちます。プロスタグランジンの合成酵素であるシクロオキシゲナーゼを阻害することにより、新たな合成を抑制します。体内にほとんど吸収されない成分であるので、全身性の副作用はまずほとんどありません。

抗炎症作用を発揮し、炎症が鎮まる事で腫れや痛みがやわらぎますが、病気の原因そのものを治す訳ではありません。症状をやわらげる対症療法に用いられる医薬品になります。同じNSAIDsのロキソプロフェンと比較すると即効性はやや遅いものの、服用してから30分ほどでその効果があらわれ、鎮痛効果を発揮します。30分ほどで効果が得られます。その後の鎮痛効果時間も長いため、痛みの症状緩和に優れています。

ボベランエマルゲルの服用方法・注意事項

ボベランエマルゲルの使用方法は、適量を1日数回患部に塗布します。気軽に使用できる反面、同成分の飲み薬等に比べると効果はやや劣ります。特に膝など大きな関節の強い炎症には効果をうまく得られない可能性もあるので、様子をみながら治療方法の変更等を検討する必要があるかもしれません。副作用はほとんどありませんが、皮膚に発疹や発赤を生じたり、痒くなる事があれば、使用を一旦中止し医療機関に相談して下さい。