ベントリン（VENTOLIN）吸入器 100mcg 200MDI

ベントリン（VENTOLIN）吸入器の概要

ベントリン吸入器は、気管支喘息や慢性閉塞肺疾患(COPD)、慢性気管支炎や肺気腫などが原因で引き起こされる呼吸困難の発作治療薬です。自律神経に働きかけ、直接機関に作用し、気管支平滑筋を弛緩させ、気管支を拡張させる作用があるため、呼吸を楽にさせる効果を発揮します。

日本では「サルタノールインヘラー」という医療医薬品名で販売されており、それの海外版がベントリンです。ベントリンの有効成分は気管支拡張剤として、世界で最も処方されている薬剤成分と言われています。

加圧式定量噴霧吸入器具と言われる器具携帯であるため、吸う力が弱くても吸入しやすくできています。即効性が高く、操作も簡単であり、容器が小さめのため携帯しやすく製造されています。また、口腔内の刺激や乾燥などの副作用が比較的少ないことも特徴の一つです。効果持続時間は約3時間です。

1715年にロンドンで薬局として起業した、歴史ある世界的大手製薬会社のグラクソスミスクライン(GSK)社で製造・販売されています。グラクソスミスクラインはヨーロッパ・アフリカ・中東・アジア・アメリカと世界150カ国で展開しており、10万人以上の社員が働いているグローバル大企業です。

インクルージョンとダイバーシティ（包括性と多様）を促進し、感染症、HIV、腫瘍学、免疫学の4つの治療分野の最先端で活躍する製薬会社でもあり、2021年にでは、世界市場シェアで1位になるほどの、世界中で人気がる製薬会社とも言えます。

ベントリン吸入器の効果・効能

ベントリン吸入器の有効成分はサルブタモールであり、β2受容体刺激薬と言われています。気管支には気管支を拡張させる受容体が存在します。運動時に空気をたくさん吸い込むため、気管支を拡張させるのに大きくかかわっているのが交感神経であるβ2受容体です。

サルブタモールは気管支の平滑筋にあるβ2受容体を刺激することで、気管支を拡張させ、気道の通気を通りやすくするため、喘息等の呼吸困難発作を和らげる効果を発揮します。

β受容体は心臓などにも存在するため、気管支以外のβ受容体にまで作用してしまうと、副作用を起こしやすくなってしまいます。しかし、サルタブモールはβ2受容体に選択性が高いため、他の期間に影響が少なく、副作用のリスクが低いという特徴があります。

また、吸入薬で直接気管支に薬を届けることで、経口内服薬に比べて薬の量が1/20程抑えることが可能であり、かつ強い効果を発揮する特徴もありますので、この面でも副作用のリスクが低くなります。

ベントリン吸入器の使用方法・注意事項

ベントリン吸入器は、喘息の発作を和らげる薬であり、発作が起こったときに頓服で使用する医薬品です。発作を長期管理する医薬品ではありませんので、通常時には使用しないように気を付けて下さい。

通常・発作時または症状悪化時に、成人ではベントリン吸入器100mgを1回2吸入(200mg)します。小児の場合は1回1吸入(100mg)します。年齢や症状により、適宜増減できますが、1日4回(成人8吸入、小児4吸入)までが上限です。

効果持続時間は通常3時間はありますので、時価氏に吸入する場合は3時間以上は間隔をあけてから使用して下さい。

吸入手順としては、まず容器を吸入直前によく振ります。息を吐き、吸入口を口に近づけ、噴霧と吸入のタイミングを合わせて、ゆっくり深く吸い込んでください。そして数秒間息を止めます。最後にうがいをして軽くすすいでください。

比較的安全な医薬品ですが、副作用の報告もあります。副作用としては、気道の刺激感、動悸、頻脈、頭痛、血圧変動、吐き気、めまい等が報告されています。すべての副作用を記載したわけではありません。また、心疾患がある方や高血圧の方などは注意が必要です。その他にも使用注意や使用禁忌がありますので、使用前には必ず医師や薬剤師に相談して下さい。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。