ディオバン(Diovan) 320mg 28錠

ディオバン(Diovan)の概要

ディオバンは、 Novartis（ノバルティス）社が製造・販売する高血圧治療薬です。アンギオテンシンII受容体拮抗薬と呼ばれる新タイプの降圧薬で、従来から使用されているACE阻害剤に比べ副作用が少ないことから、次世代の降圧剤として期待されています。

高血圧とは、最低血圧が90mmHg以上または最高血圧が140mmHg以上である状態のことを指します。原因の多くは生活習慣との関連性があると考えられており、具体的には塩分や脂肪分の摂り過ぎ、運動不足、ストレス、過度な喫煙などが挙げられます。

高血圧の状態が長く続くと、血管や他の臓器にダメージを与え、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞を引き起こす可能性があります。このように高血圧は深刻な合併症を招く可能性がありますが、ディオバンを服用することで血圧を下げ、それらの問題を未然に防ぐことが可能です。

高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧の2つのタイプがありますが、ディオバンは本態性高血圧に対して降圧効果が強く期待できるほか、二次性高血圧にも一定の降圧効果が期待できます。

ディオバンの効果・効能

ディオバンの有効成分は、バルサルタン320mgです。血圧を上昇させるアンジオテンシンIIという物質の分泌を抑制する作用を持ちます。アンジオテンシンIIが抑制されることにより、血管が拡張して水分や電解質のバランスが適切に保たれて血圧が下がります。

当成分は作用時間が長いため、1日1回の服用で効果が1日中持続するのが特徴です。また、アンギオテンシンII受容体拮抗薬は血管に直接作用するため、倦怠感やめまい、頭痛などの副作用が出ることがありますが、同様の作用を持つACE阻害剤に比べればこのリスクは低く、安心して服用することができます。

ディオバンの使用方法・注意事項

ディオバンの服用方法は、1日1回40～80mgを服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日最大160mgまで増量することができます。本剤は内容量320mgですが、ピルカッターを使うことで分割として服用することが可能です。

主な副作用として、以下の症状が報告されています。

• めまい
• 頭痛
• 倦怠感
• 動悸
• 腹痛
• 低血圧

このような症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。特に飲み始めの時は副作用が起こりやすいため、服用中は車の運転や高所での作業、危険な機器の使用などは避けてください。

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方、妊婦または妊娠している可能性のある女性、アリスキレンフマル酸塩を投与中の方は絶対に使用しないでください。また、一部併用に注意が必要な医薬品もあるため、常用している薬がある場合は、併用が可能かどうかを必ず確認してから服用してください。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。