トリプトメール(Tryptomer) 75mg 100錠

トリプトメール(Tryptomer)の概要

トリプトメールは、興味関心の喪失などの気分障害、意欲の減退、行動遅滞などの行動障害、考えがまとまらない思考障害、食欲不振や不眠などの症状を引き起こす原因となる、うつ病を治療する抗うつ薬です。また、遺尿症や末梢神経障害性疼痛にも使用されることもあります。

うつ病になってしまうと、職場や学校、そして家庭での日常生活に支障をきたしていまいます。その様な日常生活での生活の支障により、さらに精神的に不安になり、鬱状態の悪循環に陥ってしまう場合もあります。

トリプトメールは幸せホルモンと言われるセロトニンの分泌量を増やすことにより、不安感や焦燥感などのうつ病の根底にある感情を治療し、精神を安定させる効果を発揮します。また、トリプトメールの有効成分は、60年以上の使用実績があり、それだけ多くの人に信用されている抗うつ薬とも言えます。

1958にジェネリック大国と言われるインドのムンバイで設立された、老舗の大手製薬会社であるメリンド(MERIND)によって、製造・販売されています。メリンドは抗生物質やステロイド薬、高血圧やビタミンB12などの医療医薬品を主に製造・販売しており、近年では世界に向けての処方薬やバイオ医薬品、ワクチンを開発・製造している、グローバル製薬会社でもあります。

トリプトメールの効果・効能

トリプトメールの有効成分はアミトリプチリン(Amitriptyline)であり、三環系抗うつ薬と言われています。

脳内神経物質であるノルアドレナリンやセロトニンが不足することが、うつ病の原因の1つと言われています。これらの脳内神経物質は様々なシナプスを通過しながら神経から神経へ移動していきます。そのシナプスを通過している間に、脳内神経物質は減っていきますが通常ではある程度の量は残ります。しかし、うつ病の人はシナプスを通過する過程で、脳内伝達物質の量が通常の人より減っていると言われています。

脳内伝達物質がシナプスを通る際に、セロトニントランスポーターの働きにより、セロトニンがシナプスに取り込まれて、セロトニンの量が減っていきます。この現象をセロトニン再取り込みと言います。

アミトリプチリンは、このセロトニントランスポーターがセロトニンを再取り込みすることを阻害することで、セロトニンの量を増やす働きがあります。セロトニンの量が増えることで、不安感や焦燥感などのうつ病の根底にある感情を治療し、精神を安定させる効果を発揮します。

また、副作用の1つに排尿困難があります。この排尿困難を利用して、遺尿床や夜尿症の治療薬としての効果もあります。それに加え、疼痛抑制効果もあるため末梢神経障害性疼痛の治療薬としての効果も発揮します。

トリプトメールの使用方法・注意事項

トリプトメールは通常成人で、1日30mg～75mgを初期用量として数回に分けて服用します。150mgまで上限で服用します。症状が重い場合は稀にですが、最大では300mgまで服用することもあります。

服用する時間帯は決まっていませんが、毎日同じ時間に服用することをおすすめします。また、飲み忘れに気付いた時は、すぐに服用して下さい。ただし、次回の服用分との時間が短い場合には、1回分とばして次回分から服用して下さい。絶対に2回分を1度に飲まないでください。

副作用としては下記のような症状が報告されています。

• 眠気
• めまい
• 嘔吐
• 食欲不振
• 口渇
• 排尿困難
• 便秘
• 頭痛

すべての副作用を記載したわけではありません。心筋梗塞回復初期の方や尿閉症状のある方は使用禁忌となっています。その他にも、使用禁忌や併用禁忌がありますので、使用前には必ず医師や薬剤師に相談して下さい。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。