コンビグライゼ(Kombiglyze) XR 28錠

コンビグライゼ(Kombiglyze) XRの概要

コンビグライゼXRは、2つの強力な成分を配合したハイブリッド型の糖尿病治療薬です。国内ではオングリザ錠、メトグルコ錠という名で承認・販売されている医薬品の有効成分を組み合わせたお薬になります。

2つの糖尿病治療薬を統合することで、その効果が強力であるにもかかわらず、どちらかの薬による副作用の可能性を低くしているため、少ないリスクで安全に糖尿病治療を行えるのがメリットです。

イギリスのケンブリッジに本社を置くAstrazeneca（アストラゼネカ）社によって製造・販売されています。世界各国で医薬品の研究開発、製造、販売を行っており、主にがん治療や心血管疾患、自己免疫疾患、呼吸器疾患、感染症などの分野で革新的な医薬品を提供しているグローバル製薬企業です。

コンビグライゼXRの効果・効能

コンビグライゼXRの有効成分は、サキサグリプチン5mg、メトホルミン塩酸塩500mgになります。サキサグリプチンはDPP-4阻害薬、メトホルミンはビグアナイド薬と呼ばれています。

サキサグリプチンは、血糖値を一定に保つ働きをするインクレチンを分解する酵素（DPP-4）の活性を阻害します。血糖値の上昇時にインスリン分泌を誘導し、血糖値を安定させます。

メトホルミンは、糖の筋肉吸収を促し、肝臓での糖の生成を抑制することで、血液中に含まれる糖（血糖値）を減少させます。また、腸での糖吸収を抑制することで、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの働きをブロックすることにより、血糖値の上昇をおさえる作用があることも確認されています。

コンビグライゼはこの2つの成分を合体させることで血糖値を下げ、強力に糖尿病を治療することができます。

コンビグライゼXRの使用方法・注意事項

コンビグライゼXRは国内で承認されていないので、日本人向けの用法は決められていません。例として、海外で承認されている用法は以下の通りになります。

通常、成人は1日1回1錠（サキサグリプチンとして5mg、メトホルミンとして500mg）を食直前または食直後に服用します。症状に応じて適宜増減することができ、サキサグリプチンとして5mg、メトホルミンとして2000mgまで増量して服用できます。

主な副作用として、以下の症状が報告されています。

• 低血糖
• 下痢
• 吐き気
• かゆみ
• 食欲不振
• 便秘
• 腹痛

重大な副作用としては、肝機能障害、乳酸アシドーシス、横紋筋融解症などがあります。このような症状が現れたら、すぐに医師に相談してください。すべての副作用を記載したわけではありません。

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方、乳酸アシドーシスを起こしやすい状態にある方、妊婦または妊娠している可能性のある方は使用してはいけません。他にも、使用禁忌や併用禁忌がありますので、使用前には必ず医師や薬剤師に相談してください。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。