グリクサンビ(Glyxambi) 25mg+5mg 90錠

グリクサンビ(Glyxambi)の概要

グリクサンビは、Boehringer Ingelheim（ベーリンガーインゲルハイム）社が製造・販売する2種類の有効成分を配合した血糖降下剤です。国内で販売されている血糖降下剤のトラディアンス配合錠BPの海外医薬品で、同等の効果をもちます。

糖尿病はインスリンの分泌量が不足し、働きが低下することで血糖値が高くなる病気です。初期段階では症状が現れないことがありますが、放置すると手足の神経障害、壊疽、失明、目の網膜症、動脈硬化、腎臓病などさまざまな重い合併症が進行します。

グリクサンビはインスリン分泌を促進する作用とともに、尿中に糖分を排出することで、血糖値を正常にコントロールすることができます。そのため、2型糖尿病（インスリン非依存型糖尿病）の治療に広く用いられています。

有効成分として比較的新しい種類の血糖降下薬であるエンパグリフロジンとリナグリプチンが含まれており、これら2つの成分が同時に合わさることで異なる作用機序によって相乗的に血糖値を低下させます。

グリクサンビの効果・効能

グリクサンビは有効成分として、尿糖の排泄を促進する効果があるエンパグリフロジン25mgと、インスリンの分泌を促進する効果があるリナグリプチン5mgの2つの薬剤が配合されています。

エンパグリフロジンは、腎臓においてブドウ糖の再取り込みを阻害し、余剰なブドウ糖を尿中に排泄させる作用があります。もう一方のリナグリプチンは、消化管内にあるインクレチンと呼ばれるホルモンの分解する酵素の働きを阻害し、インスリンの分泌を促す作用があります。

これら2つの異なる効果により優れた血糖降下作用が期待できるのに加え、低血糖の副作用が生じにくいため、血糖値を安全にコントロールすることができます。

グリクサンビの使用方法・注意事項

グリクサンビの服用方法は、成人は1日1回1錠を朝食前または朝食後に服用します。万が一、服用を忘れた場合はその分をとばし、通常通り翌日に1回分を服用してください。一度に2回分を服用してはいけません。

主な副作用としては以下のような低血糖症状が報告されています。

• 寒気
• ふるえ
• 動悸
• 空腹感
• 脱力感
• 冷や汗
• 目のちらつき
• けいれん
• 意識低下

もし低血糖の症状が現れた場合は、すぐに適切な量の糖分（ジュース・お菓子・砂糖など）を摂取してください。それでも症状が改善されない場合は、速やかに医療機関を受診してください。

以下に該当する方は服用できませんので、ご注意ください。

• 本剤に含まれる成分に対し過敏症の既往歴のある方
• 重症ケトーシスの方
• 糖尿病性昏睡または前昏睡の方
• 重い感染症の方
• 手術前後の方
• 重篤な外傷のある方
• 高度腎機能障害または人工透析中の末期腎不全の方
• 1型糖尿病の方
• 妊娠中の方

他にも服用に関して注意が必要な場合や、飲み合わせの良くない薬があるので、持病のある方や他に服用している薬がある方は、必ず事前に医師や薬剤師に相談してください。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。