インボカーナ(INVOKANA) 100mg 30錠

インボカーナ(INVOKANA)の概要

インボカーナは、ジョンソン・エンド・ジョンソン社が製造・販売する2型糖尿病治療薬になります。日本国内においてはカナグルという名称で用いられています。当成分作用は、過剰な糖分を排出することができ、体重を減少させることができるとダイエット目的でも服用されることがあります。

糖尿病は、インスリンが体内でつくれない1型糖尿病とインスリンの働きが十分でない2型糖尿病に分類されます。インスリンの作用は血糖値を下げることです。糖尿病ではインスリン分泌に問題が生じているため血糖値を下げられない状態を引き起こし、血管などに障害を引き起こします。

病状初期は、口渇や頻尿程度しか自覚症状はありませんが、進行すると失明や腎障害など重篤な症状を引き起こす可能性があるため、早期の治療が非常に重要です。

インボカーナの効果・効能

インボカーナの有効成分は、カナグリフロジン100mgになります。SGLT2阻害薬と呼ばれるグループに属する成分で、腎臓にある糖の通り道に作用する効果を持ちます。糖の約9割は腎臓から再吸収され再利用されています。その再吸収はSGLT2を介して行われているため、この通りを塞いでしまうことで糖の再吸収を抑制し、尿と一緒に糖を排出することで血糖値を下げることができます。

糖尿病治療薬の多くが、インスリンに関連する作用を持つのに対しインスリンに関与せず血糖値を下げられる点が大きな特徴になります。糖尿病治療最大の難点は、血糖値の過剰な低下による低血糖になります。当成分の作用機序は不要な分の糖排泄となるため低血糖が起こるリスクはほとんどなく安全に使用することができます。

但し、治療対象は2型糖尿病患者になります。1型糖尿病の場合は、インスリン治療が基本となるため、当医薬品単独での治療は困難です。

インボカーナの使用方法・注意事項

インボカーナの服用方法は、1日1回朝食前又は朝食後に服用します。当医薬品単独では、血糖降下力が十分でないことも多く、他の糖尿病治療薬と併用する場合がほとんどです。併用不可の糖尿病治療薬は報告されていませんが、従来の糖尿病治療に加えて新たに服用する際は、血糖値が下がり過ぎて低血糖を引き起こす可能性があるため、細心の注意が必要です。

低血糖が生じた場合は、震えや悪寒、動悸、強い空腹感などが生じます。重度化すると意識障害やけいれんがみられる場合もあるため、すぐに砂糖・ジュースなどの糖分を摂取するようにして下さい。

また、当医薬品特有の副作用として、利尿作用による頻尿や多尿、尿中に糖が多く含まれているため細菌繁殖しやすくなり膀胱炎や尿道炎リスクが高まります。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。