ウボックス(UVOX) 50mg 100錠

ウボックスの概要

ウボックスは、アボット社が製造・販売するうつ病治療に用いられる医薬品です。うつ病は、日常生活に影響が出るほどの気分の落ち込みや意欲、喜びが感じられなくなる病気になります。明確な発症原因は現在も分かっていませんが、神経伝達物質であるセロトニンやドパミンが関与している事が関係していると考えられています。

セロトニンは、心を落ち着かせる作用があり、ドパミンには、意欲を高める作用があります。うつ病患者は全国に100万人以上いると考えられており、年々その数は増えています。新型コロナウイルス感染症の影響で、先行き不透明な未来や感染防止による外出制限によってその患者数が益々増加する事が危惧されています。

ウボックスの効果・効能

ウボックスの薬効成分は、フルボキサミンになります。その作用は、セロトニンの再取り込みをするセロトニントランスポーターの働きを阻害します。セロトニンが再取り込みされない事で血中の濃度が高まり神経の伝達が良くなります。その結果、心の状態を安定させる事ができます。

また、選択的セロトニン再取込阻害薬と呼ばれ、セロトニントランスポーターにのみ特異的に作用するため副作用が少ないのが特徴です。従来型の抗うつ剤に多くみられた口渇症状や便秘がほとんどありません。抗うつ作用に加えて抗不安作用も認められており、強迫性障害と社会不安障害にも適応します。小児の強迫性障害に対する有効性も示され使用されています。

ウボックスの服用方法・注意事項

ウボックスの服用方法は、通常、成人は、１日50mgを初期用量とし、1日150mgまで増量し、1日2回に分割して経口服用します。医師が必要と認めた場合は、最大300mgまで処方されています。少量服用から始め効果をみながら服用量を上げていきます。効果が現れるのは服用開始から2〜4週間ほど必要となります。

副作用は、ほとんどありません。稀にかえって神経過敏になり、不安感を生じたりイライラしたり、落ち着かない気分になることがあります。その際には、医療機関を受診し適切な指示を受けて下さい。服用中にアルコールを摂取すると副作用がでる報告があるので、極力避ける必要があります。

また、併用薬にも十分注意して下さい。当医薬品は、うつ症状等の回復を早める効果はありますが、うつ病の原因そのものを治療する薬ではありません。精神症状が落ち着いてきたら、生活環境や職場環境等の調整を合わせて行いながら、気長に治療して行く事が必要です。