スタゲロン(Stugeron) 25mg 100錠

スタゲロン(Stugeron) の概要

スタゲロンは、JANSSEN-CILAG（ヤンセンシラグ）が製造・販売している抗ヒスタミン薬の一種です。乗り物酔いやめまい、メニエール病などの内耳障害の症状を制御するために使用されます。

めまいやふらつきの原因のひとつに、三半規管から脳につながる神経への血流不足があります。スタゲロンは血管の収縮を抑え血流を増加させる働きがあり、神経へ多くの酸素や栄養素を行き渡らせることができるのです。その結果、三半規管の神経を正常な働きに取り戻し、めまいやふらつきを改善します。

また、スタゲロンは吐き気やめまい、痙攣を伴う中枢神経酸素中毒を引き起こすリスクが少ないため、スキューバダイビングをする方にも使用できます。

製造会社のJANSSEN-CILAG（ヤンセンシラグ）は、1953年にベルギーに設立された製薬会社で、世界でもよく知られている「ジョンソン・エンド・ジョンソン」で医薬品を主に扱っているグループになります。世界約150カ国展開しており、主に循環器疾患、免疫疾患、感染症・ワクチン、がんなどの医薬品を製造・販売しています。

スタゲロンの効果・効能

スタゲロンの有効成分はシンナリジンです。平衡感覚は内耳の三半規管で調節されますが、車や船などの揺れにより内耳にあるリンパ液が振動し三半規管の機能を害します。その結果、自律神経のバランスが崩れ、神経伝達物質のヒスタミンが分泌され、脳の嘔吐中枢を刺激し吐き気や嘔吐などの症状が出ます。

スタゲロンはこのヒスタミンの作用をブロックする働きがあり、脳にある嘔吐中枢にヒスタミンが結合するのを妨ぎ吐き気や嘔吐などを抑制するのです。

また、血管弛緩作用はもちろん、脳循環障害、末梢循環障害の症状の改善、脳の認知力を高めるスマートドラッグとしても有効性が期待されています。

スタゲロンの使用方法・注意事項

スタゲロンは、乗り物酔いの場合、12歳以上は乗り物乗車2時間前に2錠を服用します。その後、8時間ごとに1錠ずつ服用してください。5～12歳の子どもには、乗車2時間前に1錠、その後8時間ごとに半錠ずつを服用してください。平衡障害の場合、12歳以上で1日3回2錠ずつを服用、5～12歳の子どもで1日3回1錠ずつ服用します。胃の不調を避けるために食事と一緒に服用してください。

副作用には、眠気・吐き気・消化不良などがあります。運転や集中しなければいけない作業時には服用しないでください。また、体重増加を引き起こす可能性があります。健康的でバランスの取れた食事をし、定期的に運動することをおすすめします。アルコール、中枢神経抑制薬、三環系抗うつ薬と一緒に服用する場合　鎮静作用を増強するおそれがあります。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。