フロマックス(Flomax) MR 0.4mg 30

【フロマックスMRの概要】

フロマックスMRは、ハルナールのジェネリック医薬品でアステラス社が製造・販売しています。塩酸タムスロシン主成分とし、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する医薬品で、服用すると尿の出がスムーズになります。前立腺は膀胱のすぐ下にある臓器で男性にしか存在しません。精子に対して栄養を与えたり、運動能力向上、保護作用を持つ前立腺液を分泌します。前立腺肥大症は、加齢等が原因で男性ホルモンの影響から前立腺が肥大すると考えられています。肥大の影響で尿道ご圧迫され尿が出にくくなったり、尿が尿道を伝ってうまく流れて行かなくなるので逆流によって膀胱に刺激が起こり頻尿、尿意切迫感、残尿感などの症状が現れます。治療方法としては、薬物療法か手術療法になります。多くの場合、薬物療法で様子をみますが、尿路感染症や腎障害を併発している場合は、手術を選択する事もあります。

【フロマックスMRの効果・特徴】

フロマックスMRに配合された塩酸タムスロシンは、ノルアドレナリンとα1受容体の結合を阻害します。ノルアドレナリンは、筋肉や血管の収縮を促す神経伝達物質で、α1受容体と結合することで、前立腺や膀胱の平滑筋を収縮させて尿道の圧迫を引き起こします。この結合を阻害し交感神経の活動を抑制する結果、必要以上の尿道圧迫を解消しスムーズな尿の排泄が可能になります。α遮断役は、降圧剤としても使用される事が多いのですが、このフロマックスは特に尿道や前立腺を狙って作用させる事ができるのが特徴です。結果として、めまいや立ちくらみなど血圧低下によって引き起こされやすい副作用が起きにくくなっており、使用しやすくなっています。また、半減期が他の類似する効果を持つ薬と比べると長いため1日1回の服用で済むので、取り扱いやすい点も特徴になっています。

【フロマックスMRの服用方法・注意事項】

フロマックスMRの一般的な服用は、成人は塩酸タムスロシンとして0.2mgを1日1回食後に経口服用します。高齢や腎機能に問題がある場合は、0.1mgから服用を開始し、様子を見ながら分量を調節するのが推奨されています。ほとんど副作用はありませんが、服用始めは、血圧下降の影響を受け、めまいや立ちくらみなどの症状が見られる場合があるので、車の運転前や高所での作業等は控えるようにして下さい。また、飲み忘れに気づいて1日に2日分の量を服用するのは副作用である血圧下降の影響を大きく受ける可能性があるため禁止です。