メサラミン（MESALAMINE）DR 800mg 50錠

メサラミン（MESALAMINE）DRの概要

メサラミンDRは、腸の炎症による腹痛、下痢、血便などの症状を緩和する医薬品です。主に、潰瘍性大腸炎を軽減するために用いられます。腸内の炎症を引き起こす物質を除去することで、炎症の進行や組織の損傷を抑制する働きがあります。

潰瘍性大腸炎は、大腸の一部または全体を覆っている粘膜に潰瘍やびらんが生じます。メサラミンDRは腸の炎症部位に直接働きかけ、強力な抗炎症効果を発揮します。さらに、腸の炎症に起因するさまざまな症状を改善する効果もあります。

また、メサラミンDRと同じ成分を使用した薬剤の多くは大部分が小腸で吸収されるため、大腸でその効力を十分に発揮することが難しかったのですが、メサラミンDRは大腸まで到達するため、大腸内で最大限の効能を発揮できるという利点があります。

インドに拠点を置く新興製薬会社のSAVA Healthcare Limited（サバヘルスケア）社によって製造・販売されています。サバヘルスケア社はメサラミンDRなど約500以上の医薬品を製造しており、安価のため発展途上国からのニーズが高く、東南アジア、中東、アフリカなど多くの国々で用いられています。

メサラミン DRの効果・効能

メサラミンDRの有効成分は、メサラミン800mgになります。炎症性腸疾患（IBD）治療薬といわれ、小腸と大腸の炎症を抑制する作用がある成分です。

潰瘍性大腸炎は免疫系の異常により腸の粘膜細胞が破壊され、潰瘍が形成される慢性的な病気です。症状としては、腹痛や下痢、血便などが現れます。炎症性腸疾患は免疫の異常により炎症を起こした細胞から活性酸素が放出し、さらに炎症反応に密接に関わるロイコトリエンという物質が関与することで発症します。

メサラミンには、ロイコトリエンの産生を抑制し、炎症細胞の組織への侵入を防ぐ作用があるため、潰瘍性大腸炎の治療に効果を発揮します。

メサラミン DRの使用方法・注意事項

メサラミンDRの服用方法は、通常成人では1日2400mg（3錠）を3回に分け、毎食後に服用します。寛解期には必要に応じて、1日分2400mgを1回にまとめて服用することができます。年齢や症状により、服用量は適宜増減するようにしてください。

飲み忘れた場合は、気がついた時にすぐに飲んでください。ただし、次の服用の時間が迫っている場合は、飲み忘れた分を摂取せずに1回分の服用を省いてください。決して一度に2回分を服用してはいけません。

副作用としては、以下の症状が報告されています。

• 消化不良
• 頭痛
• めまい
• 吐き気
• 関節痛
• しびれ
• 血便
• 倦怠感

稀に重大な副作用としては、以下の症状が報告されています。

• 間質性肺疾患
• 間質性肺炎
• 肝機能障害
• 腎不全
• 再生不良性貧血
• 膵炎

すべての副作用を記載したわけではありません。

また、メサラミンの成分において過敏症の副作用が現れたことがある方、重篤な腎障害および肝障害のある方は使用禁忌です。その他にも使用禁忌・併用禁忌がありますので、使用前には必ず医師または薬剤師に相談してください。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。