ジャヌビア（Januvia）100 mg 15錠

ジャヌビア（Januvia）の概要

ジャヌビアは、Merck Sharp（メルクシャープ）社が製造・販売する日本を含め世界の多くの国で使用されている糖尿病治療薬になります。安全性があり治療効果が高く、単剤での使用だけでなく他の糖尿病治療薬と併用することも可能です。

糖尿病は、インスリンの分泌不足や作用低下により、血糖値が上がり続けてしまう病気です。高血糖の状態がずっと続くと神経障害による手足のしびれ、網膜症に代表される視覚障害、腎臓病などの命にかかわる深刻な合併症を引き起こす危険があります。

ジャヌビアはそんな重大な合併症を引き起こす糖尿病を治療するための薬剤で、服用することで血糖値が高い場合にはインスリンの分泌を促進し、血糖値を適正にコントロールしてくれます。日々の血糖管理を適切に行うことは将来的な重度の合併症の予防を図ることができ、健康寿命の延伸にもつながります。

ジャヌビアの効果・効能

ジャヌビアの有効成分であるシタグリプチンリン酸塩水和物100mgは、選択的DPP-4（ジペプチジルペプチターゼ4）阻害剤として分類されている薬です。服用することで血糖値を調整するインクレチン（GLP-1、GIP）というホルモンを分解する酵素を阻害する作用があります。

インクレチンが分解されないことでシタグリプチンの濃度が相対的に上昇するため、血糖値によるインスリン分泌促進作用とグルカゴン濃度低下作用が増強され、適正な血糖値に改善されます。

通常は2型糖尿病の治療に用いられ、糖尿病を治療することで神経障害や網膜症などの深刻な合併症の発生を予防できます。

ジャヌビアの使用方法・注意事項

ジャヌビアの服用方法は、通常成人には1日1回50mgを服用します。効果が十分に得られない場合は、経過を十分に観察しながら1日1回100mgまで増量することができます。

中等度の腎障害がある人は、1回25mgが通常量であり、最大量は1回50mgです。重度の腎障害、または末期腎臓病による血液透析や腹膜透析が必要な人は、1回12.5mgを通常量とし、最大量は1回25mgとなります。

副作用としては、以下のような低血糖症状が報告されています。

• 強い空腹感
• 冷や汗
• 動悸
• 手足のふるえ
• 意識消失

このような症状が現れた場合は、すぐに糖質を含む食品を摂取してください。α-グルコシダーゼ阻害剤を併用している場合はブドウ糖のみ摂取できます。

また、急性膵炎があらわれることもあります。初期症状として持続的なおなかの激しい痛みや嘔吐などが認められた場合には服用を中止し、医療機関へ受診してください。

以下に該当する方は、使用禁忌・併用禁忌となります。

• 過去に含まれる成分で過敏症の既往がある人
• 重いケトーシス状態の人
• 糖尿病性の昏睡状態の人もしくはなりそうな人
• 1 型糖尿病の人
• 重い感染症にかかっている人
• 大きな怪我をしている人
• 手術後または手術の予定がある人

また、低血糖症状が生じて意識消失を起こす可能性がありますので、服用中は高所での作業や自動車の運転など危険をともなう行動においては十分注意するようにしてください。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。