ガリプラント(Galliprant) 60mg 30錠

ガリプラント(Galliprant)の概要

ガリプラントは、Elanco（エランコ）社が製造・販売する犬用の消炎鎮痛剤です。NSAIDの略称で知られる新世代の非ステロイド性抗炎症薬で、高齢犬に多い慢性骨関節炎の治療に使用されます。痛みの原因となる特定部位のみに作用するので、安全性が高いのが特徴です。

犬の関節炎は、成犬の慢性疼痛を伴う病気の主な原因となっています。特に変形性関節症は慢性・進行性の関節疾患であるため、長期的なケアが必要です。高齢の犬に多く見られ、発症後は完全に改善することはできませんが、適切なケアを行うことで症状の進行を抑え、症状を軽減することができます。

また、EP4という受容体にのみ作用するので、半年以上の長期投与でも腎臓や肝臓、消化器などへの影響はほとんどありません。

ガリプラントの効果・効能

ガリプラントの有効成分は、グラピプラント60mgになります。慢性骨関節炎による痛みや炎症は、プロスタグランジンという物質がEP4という受容体と結合することがきっかけで引き起こされます。

有効成分グラビプラントはこのEP4受容体の働きを抑制することで、慢性骨関節炎の症状を緩和します。痛みと炎症の原因にのみ作用する選択的な特性により、副作用が発生する可能性はほとんどありません。

また、定期的な疼痛管理を実施することで、軽い運動ができるようになり体重増加を防ぐこともできます。

ガリプラントの使用方法・注意事項

ガリプラントの使用方法は、1日1回、空腹時かつ食事の1時間前に投与してください。投与量の目安は、体重1kgに対して1.5mg～2.9mgを1日1回とします。体重10kgの犬の場合はガリプラント60mg・1/2錠、体重30kgの犬の場合はガリプラント60mg・1錠が目安です。投与後は手を十分に洗ってください。

主な副作用として、以下の症状が報告されています。

• 一過性の消化器症状（嘔吐、下痢、軟便）
• 食欲不振
• 元気消失
• 皮膚の異常
• 低タンパク血症

非常に稀な症状として血便も副作用として報告されています。その他、何らかの異常が認められた場合は投与を中止し、すぐに獣医師の診断を受けてください。

以下に当てはまる場合には絶対に投与しないでください。

• 生後9ヶ月未満、体重3.6kg未満の犬
• 妊娠中・授乳中・繁殖予定の犬
• 豚肉アレルギーの犬
• 治療の一環として食餌制限を行っている犬
• 犬以外の動物やヒト
• 他の消炎鎮痛剤（ステロイドなど）、クマリン系凝固剤およびACE阻害剤を使用している場合
• 2週間経過しても改善が見られない場合
• 有効成分グラビプラントにアレルギーがある場合

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。