コンビグライゼ(KOMBIGLYZE) XR 5/1000mg 28錠

コンビグライゼ(KOMBIGLYZE)XRの概要

コンビグライゼは、2つの強力な糖尿病治療薬を組み合わせた、ハイブリッド型の糖尿病治療薬です。日本ではオングリザ、メトグルコという名前で販売されている、有名な糖尿病治療薬がありますが、その2つの有効成分を組み合わせたお薬になります。

2つの糖尿病治療薬を組み合わせることで、強力な効果を発揮するだけでなく、それぞれの成分による副作用発生率を下げますので、使用にあたりリスクが低いという特徴もあります。

イギリスのケンブリッジに本社をおく、コロナウイルスワクチンでも有名なアストラゼネカ（AstraZeneca）社によって製造、販売されています。アストラゼネカは、1999年にイギリスの大手化学会社ICIから医薬部門が分離したゼネカと、スウェーデンに本拠を置く北欧最大の医薬品メーカーであったアストラが合併して誕生した製薬会社です。

主要製品は、癌系、内分泌系（糖尿病）、循環器系、呼吸器系、消化器系、中枢神経系等の薬剤であり、世界でも信頼のある大手製薬会社であり、日本法人では東京都丸の内に東京支社があります。

コンビグライゼXRの効果・効能

コンビグライゼの有効成分はサキサグリプチンとメトホルミンです。サキサグリプチンはDPP-4阻害薬（インクレチン関連薬）、メトホルミンはビグアナイド（BG）類と言われています。

消化管に存在するインスリン分泌に関連する因子であり、インスリンを分泌促進するインクレチンという物質があります。DPP-4はこのインクレチンの働きを不活性化させる作用があります。インクレチンの働きが不活性化すると、インスリンの分泌が悪くなります。

サキサグリプチンは、このDPP-4の働きを阻害することで、インクレチンの働きを活性化させ、インスリンが十分に分泌できるようにサポートします。DPP-4阻害薬は、インスリンをサポートする形で作用するため、低血糖になるリスクが低いのも特徴です。

また、糖尿病を治療するにあたり、血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンの働きが重要になりますが、中にはインスリンがたくさん分泌されているのに、インスリンの効き目が悪いため、糖尿病になってしまうことがあります。

インスリンは分泌されているが、インスリンが効きにくくなっている状態をインスリン抵抗性と言います。メトホルミンは、そのインスリン抵抗性の状態を改善することで、糖尿病を治療する効果を発揮する薬の1つです。

メトホルミンは肝臓に作用して、新たに糖が作られる糖新生を抑制します。糖が作られる構造を抑えることで、血糖を下げます。筋肉での糖の取り込みを促進する効果もあり、血中の糖が筋肉の中へ入ることによることでも、HbA1cを下げる作用があります。また、腸管での糖吸収を抑制することにより、血糖値を上昇させるグルカゴンの働きを抑制することで、血糖値の上昇を防ぐ作用があることも知られています。

サキサグリプチンのインスリン分泌サポート効果と、メトホルミンのインスリン抵抗状態の改善効果を合わせた薬が、コンビグライゼです。

コンビグライゼXRの使用方法・注意事項

日本ではコンビグライゼは承認されていないので、日本人向けの用法は決まっていません。海外で承認されている用法として、通常、成人で初回は1日1回１錠（サキサグリプチン5mg・メトホルミン500mg）を食直前又は食後に服用して下さい。症状に応じて適宜増減でき、サキサグリプチン5mg・メトホルミン2000mgまで増量することができます。

副作用としては、低血糖、倦怠感、胃腸炎、四肢のしびれ、空腹感。腹痛、便秘、等があります。重大な副作用としては、乳酸アシドーシス、意識消失、肝機能障害、横紋筋融解症等があります。すべての副作用を記載したわけではありません。妊娠又は妊娠している方、授乳中の方は使用に注意が必要です。その他にも、使用禁忌や併用禁忌がありますので、使用前には必ず医師や薬剤師に相談して下さい。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。