ユーロトーン(UROTONE) 25mg 50錠

ユーロトーンの概要

ユーロトーンは、サマースファーマ社が製造・販売する主に胃腸や膀胱のトラブルを解消するための医薬品です。ユーロトーンは副交感神経を刺激して体内の諸症状を治療する事ができます。副交感神経は、交感神経とともに自律神経を構成する抹消神経です。特にリラックスしている時や眠っている時、食事をしている時などに優位になります。

副交感神経がうまく働かなくなると、体が十分に回復できず、疲れが取れない、体が重たい、目覚めが悪い、肩や首が凝るなど様々な不調が現れることがあります。さらに不調が進行すると胃腸症状や排尿症状が現れます。当医薬品は、手術後や分娩後、神経因性膀胱などの尿トラブル改善のために使用される事が多いです。また、慢性胃炎などで消化管がうまく機能せず、胃や食道に詰まり感や圧迫感を感じる際にも使用されています。

ユーロトーンの効果・効能

ユーロトーンの主要成分は、ベタネコール塩化物になります。ベタネコール塩化物は、コリン作動薬の一種でムスカリン受容体に結合する事で副交感神経に似た作用を示します。薬効作用は、この作用を利用した副交感神経の活性化になります。副交感神経は、胃や腸などの消化器系臓器の運動を促進させる働きがあります。

胃液の分泌も促進されるので食べ物の消化吸収効率が良くなり体調不良を改善します。また、排尿を促す膀胱排尿筋という筋肉を収縮して排尿を促す作用があります。ベタネコール塩化物は、コリンエステラーゼで加水分解されないため、体内に残り効果時間が長くなっているのも大きな特徴です。

ユーロトーンの服用方法・注意事項

ユーロトーンは、通常1日30～50mgを3～4回に分けて服用します。分量は年齢や症状をみながら増減する事がありますが、注意点として飲み忘れなどに気づいて2回分の服用を1回で済ます事は行ってはいけません。服用量が多くなると副作用の出る可能性が高くなります。代表的な副作用は、腹痛や下痢、吐き気、胸やけ、動悸などです。

これらの症状はコリン作動性クリーゼという急性中毒の前ぶれとなることがあります。服用後、副作用の症状が強いときにはすぐに医療機関を受診して下さい。他に注意が必要な点として同様の効果を持つ薬と併用すると効果が強くなり過ぎる危険性が比較的高くあります。また、気管支喘息のある人への服用は、原則禁止となっています。気管支粘液分泌が増え、症状が悪化してしまう事が報告されています。