ダイトール 10mg 75錠(ルプラックジェネリック)

ダイトール(Dytor)の概要

ダイトールは、体内の水分を排出することにより、顔や手足の浮腫みをとったり、血圧を下げたりする尿の排出を促す利尿剤です。利尿剤の中でも、国内外で最も有名で個人輸入が禁止になってしまったフロセミドと同じ系統の薬でもある、人気のあるルブラックのジェネリック医薬品になります。

ラシックスは、強力な利尿作用により、体内に必要な電解物質であるカリウムも排出されてしまう為、低カリウム血症が引き起こされてしまうという副作用があります。

しかし、ダイトールはカリウムを体内に保つことができるため、低カリウム血症の発症リスクが低く、また、脂質代謝や耐糖能への影響も少なく、心不全の予後を改善する等の特徴があります。インドにある大手製薬会社でインド国内でも5本の指に入り、世界的にも有名なシプラ（Cipla）社で製造・販売されています。

シプラ社は一般医療薬品、抗生物質、抗がん剤、喘息薬、抗エイズ剤、糖尿病薬、動物用ヘルスケア用品など幅広い分野の薬を製造しており、北欧や南米、アジアやヨーロッパ、中東やアフリカなどの世界150ヵ国に輸出している、インドの筆頭格製薬会社です。世界保健機構（WHO）の許認可機関に承認されています。

ダイトールの効果・効能

ダイトールの有効成分はトラセミドであり、ループ利尿薬と呼ばれています。尿は腎臓で作られますが、最初に尿がつくられる際に大量に生成され、その時の尿には糖やアミノ酸等の栄養素も入っています。

その栄養素まで排泄されると身体的には不都合となるため、腎臓から膀胱へと到達する間に、これらの栄養素を血液の中に吸収していきます。これを再吸収というのですが、同じ作用が水分にも起こり、水分も血液に再吸収されます。そうなると、血液に水分量が多くなるため、その多くなった分の血液を体中に送る際に心臓に負担がかかります。

尿管はその場所によって、近位尿細動、ヘンレループ、遠位尿細管、集合管と4つに分かれており、この中でも水分の再吸収に関わる場所は、ヘンレループという場所です。水分の再吸収は健常者には特に問題は無いのですが、心不全等の心疾患を持っている人は心機能が落ちているため、再吸収された水分まで含んだ血液を全身に送る際にうまく送れずに、心臓に負担がかかるとともに心性浮腫等の原因になってしまいます。また、腎性浮腫や肝性浮腫の原因にもなります。

そこでダイトールの有効成分であるトラセミドは、ヘレンループの水分再吸収を阻害する作用を発揮します。ヘレンループの水分再吸収を阻害することで、大量の水分を尿として排泄させる効果があり、その結果、浮腫を生じている部位が血液中へ水分をながしていき、浮腫を軽減するとともに、心臓への負担も軽減させます。また、高血圧の治療にも効果が期待できます。

ダイトールの使用方法・注意事項

ダイトールは通常、成人では1日1回、1回(10mg～20mg)を服用します。(これは海外で定められた量であり、国内では1回(4mg～8mg)とされています。)高血圧の場合は1日1回、1回(5mg)を服用します。4週間～6週間経過しても効果があらわれない場合は、1回を10mgまで増量します。服用する時間帯は決まっていませんが、午前中に服用するのが一般的であり、毎日同じ時間に服用することをおすすめします。夜間に服用すると、トイレが近くなり睡眠に影響を及ぼす場合があります。

飲み忘れに気付いた時は、すぐに服用して下さい。ただし、次回の服用分との時間が短い場合には、1回分とばして次回分から服用して下さい。絶対に2回分を1度に飲まないでください。

副作用としては、倦怠感、脱力感、ふらつき、めまい、耳鳴り、頭痛、吐き気、肝機能障害、血液障害等があります。すべての副作用を記載したわけではありません。無尿の方や肝性昏睡の方、体内ナトリウム、カリウムが明らかに減少されている方や抗てんかん薬の中でもスルフォンアミド誘導体に対して過敏症の既往等がある方は使用禁止です。その他にも、使用禁忌や併用禁忌がありますので、使用前には必ず医師や薬剤師に相談して下さい。

・使用方法に関しては、かかりつけの医師などに相談してからご使用ください。
・保管方法は、高温や湿気の多い場所は避けるようにしてください。
・副作用が出た際には、医師に相談することをおすすめいたします。